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五十嵐隆 「生還」 レポート

 

行って来ました五十嵐隆「生還」。冒頭から何を言うんだと思う方も居るでしょうが、かの名曲「生活」は生殖活動の省略って聞いたこ とがあって、それで今回生還だとどうしてもシモへシモへと発想が流れてしまいますね。生殖活動はシモじゃないのかもだけどさ。まぁセイカンの後にはマッ サージがまず浮かんだっていうどうしようもない発想があって、でもライブ後はマッサージ後の感覚みたいのは確かにありましたが。
そんわけでセットリストはちょっと拝借させてもらってですね。

Reborn
Sonic Disorder
神のカルマ
I.N.M
生活
赤いカラス
新曲
新曲
新曲
新曲
新曲
明日を落としても
センチメンタル
月になって
落堕
天才
Coup d'Etat
空をなくす

en1
パープルムカデ
リアル

en2
翌日(初期楽曲歌詞違いver.)
翌日

思 いっきり座席間違えてて慌てた分、待つこともなくスタートしました。「Reborn」でしたねぇ一曲目。五年前の武道館をやっぱり思い出す始まりで、この 流れは以前にNHKホールでラストが「きこえるかい」で終わって武道館が一曲目それで始まるっていうのがあって、そんな事もまた思い出させてくれて。
第 一声から、あぁ五十嵐の声だなぁってボーッと聴き入ってしまって。でも今まで幾つか見たライブのどれよりも声が出てて、むしろちょっと若返ってたような。 それはもういい声でしたね。rebornではまだ幕が上がってなくて、でも薄いから三人は赤いカーテンみたいな幕越しに見えているような感じだったかな。 三階から見た限りでは。

感慨深いねぇなんて思っていたら二曲目のソニックでキタダさんのベースがうねってて幕も上がって奥に見えるのは金 髪で、その時にやっと「ああこの三人だ」って自覚出来ました。キタダさんも大樹さんも外見は変わってなさそうに思えたけど五十嵐は髪サラサラに見えたな。 でもギターはいつものあの赤いやつでね。


そして当時の「神のカルマ」の間に「INM」挟んでの「生活」っていう。生活からの神のカ ルマが当時よくある流れだったっけかな。でも時代性はあるねぇ「レンタルビデオの棚の前で~」ってビデオ絶滅してるもんね今。まぁ活動後期からそうだった けどさ。そしてINMのようにシンプルに始まる曲はその分、歌声が耳に届いて葛藤やら苦悩やら虚しさが身近な言葉で綴られている相変わらずの名曲でした ね。生活、ギターソロ、特にミスがない。ここまで特に目立ったミスがないように思える。感動しました。
そしてここら辺でMCがちょっと入ったのかな。途中途中で「ありがとう」の一言はありましたが。「昨日寒くて風邪ひいちゃった」とかなんとか言ってましたね確か。

続 いて犬が吠える時代の曲「赤いカラス」犬が吠えるは行ってなかったんで初めて生で聴いたし、このメンバーでやるのも初の試みだったんでしょうけど普通に完 成されている一曲としてありましたね。ここら辺から犬が吠える時代の曲をやるのかなと思って密かに「無敵の彼女は週休二日」とか叫んでる曲聴きたいなと 思ってたんですけど、そこからは聴いたことない曲ばかりで新曲だったみたいですね。

なんとなくメロディが不安定な印象が新曲群には持って いるんですけど、まだ完成形ではないからなのかな。ホノルルロックみたいな軽快なコード進行で始まる曲や、短いアルペジオを繰り返して始まる曲は記憶に 残ってます。あ、ここでミスが。その軽快なストロークで始まる曲をやり始めた時に他の二人が微動だにしてなくて、五十嵐なんか一人ではしゃいでる奴みたい な感じになっててあれは完全に独走でしたね。すぐにやめて「すみません失礼ました」みたいなこと言ってましたねぇ。苦笑いでね。それで始まった曲が先述の 短いアルペジオの曲で、もう全然違うじゃん!っていう。曲の雰囲気が正反対だったんですよね。
でもそんな風に始まった曲が綺麗で一番メロディが しっかりと入ってきた曲で歌詞も「音もない透明な日」とか「老人が」とかなんだかその情景を思い浮かべられるような雰囲気の一曲で良かったですねぇ。まだ まだ新曲はこれからの曲なのかなーっていう印象で、みなさんも凄まじいぐらいに棒立ちで、是非音源化をね、活動を継続してほしいもんですね。

そ んな流れがあって落ち着いてリズム隊の二人が一旦捌けて、アコギ一本で「明日を落としても」。この曲は代表曲だと思うけど、久しぶりに聴くと優しい曲です ねぇ~なんかね死にたくなるような曲みたいな言われ方するけど、シロップの曲は主にそんな言われ方するけども、べつに死を推奨してるわけじゃないと思う し。暗い歌詞の一言で片付けるには余りにも惜しいような!

僕にとってはシロップの歌詞はあるあるネタなんで、なんか聴いてると安心出来るんですよね。自分以外にもやっぱり似たようなこと考えている人居るもんなんだなぁって。なんかそういうのを歌詞にして教えてくれるような気持ちになってねぇ優しいなと感じたんですよね。


そ して「センチメンタル」。これはアコギじゃなかったですね、前はこの二曲はアコギでやってた気がするんだけど、バンド編成での演奏でした。「センチメンタ ルな恋はどうしようもないほど破綻してくもんで安心したらさようなら」ですよ!安心=緊張感がなくなる=甘えてしまう=互いの気持ちの比重がおかしくな る=破綻みたいなね。いつまでも自分のこと無条件に愛してくれると思うなよ!っていう。なんの努力もしないで相手にもたれかかるだけの関係がいつしか相手 の負担になっていくんですよ!どうした俺!過去に何があったんだ!
…ね。ちょっと熱くなりましたが、これは普遍的なもんなんじゃなかろうか。

あ、 この前ぐらいにMCがあってお客さんの「おかえりー」の声に僅かな間を置いて「…え?」って聞き返してたんですけどそのやり取り、その「え?」の声が高く てなんか少女漫画のように思えてしまって。え?の後に心臓の音"トクン"みたいなさ。あるじゃないそういうの。トクン聞こえた気がした。でもすぐに「おか えりって言ったのかー」って明るく言っててありがとうは言ってましたね。

楽曲の雰囲気から演奏中はみんな染み入っているけど、MCは雰囲気 が緩むんだよね。五十嵐のキャラクターのお陰だと思う。和むようなキャラクターしてるんですよねあの人は。昔から顔見知りのご近所さんみたいな、親近感が 湧くようなイメージがあるんですけどね喋ってるの聞いてると。勝手な親しみ。妄想もうよそう。

「月になって」で感傷的な気持ちにトドメを 刺された後には展開が変わって五十嵐のみに赤い照明が当たってかき鳴らすようなストローク。なんの曲かなと思ったら「落堕」でした。こんな風に始まるのは 初めて見たので新鮮でしたね。中畑さんのドラムプレイが映える映える。落堕ってライブだと前奏が長くてドラム、ベース、と一人一人が演奏し始めて最後にギ ターが入るみたいな展開だった気がするんだけど時間の都合上なのかな。
ここからラストまではノリのいい曲で鋭い展開で駆け抜けましたね。「声が聞 こえたら神の声さ」ほんと久しぶりにそこからの「空をなくす」のイントロ、この流れはシロップにおける一つのピークで盛り上がるとこでしたねぇ懐かしい。 いいギターの歪み具合とベースのブザーのように繰り返す高音と低音が心地いい。そして五十嵐のシャウト。あの流れをまた体感したい。

アン コールで「パープルムカデ」と「リアル」でライブのリアルも結構好きだった。まぁでも「圧倒的な存在感」はボラとのツーマンとかでやってたツインドラムで の演奏は凄かったなと当時を振り返りましたねぇ。パープルムカデは安定してますよ。いつの時代も安定してた曲で絶対やるよねこの曲。好きなんだろうなぁ。

こ こら辺だったかなぁMCで「半年前まではこんな事になるとは思ってなかった」と。「色々複雑な気持ちはあっただろうけどメンバーやスタッフの皆さんとファ ンの皆さんにありがとうございます」と。感謝の気持を述べられてましたね。絶対的に五十嵐は需要あるんでねぇ新曲も作ってるし全然作れるしやってほしいで すねぇ。


そしてダブルアンコールでは演奏に入る前に「翌日という曲があるんですが、デモ作ってチャリンコで大樹ちゃんとこ持ってっ た時のバージョンで歌詞だけ変えたのを聴いて下さい」と演奏に入った翌日の初期の歌詞違いver。これは「翌日」じゃなくて「前日」になるんですかねぇ? 歌詞は上手く聴き取れなかったけど「音楽を愛せなくなった時も」とか「あなたの傷痕になりたかった」とか、なんかどの時代の気持ちなのかは定かではないけ ど、グッと来るものがありましたねぇ。あなたの傷痕にってねぇ?バッシーン!と来るようなこと言いますねぇあの人は相変わらず!シロップの音楽は確実にそ れを体現してると思うんですよね。トラウマとかじゃなくて、思い出したくないとかじゃなくて、それぐらいの不可欠な存在には確実になってるんでね。

ラストの「翌日」「諦めないほうが奇跡に近づくように」という歌詞のようにベタですけどこの夜もまた奇跡の一つだったわけです。

メ ンバーもTwitterで言ってましたが「やってよかった」ってのはあの会場に居た全ての人達が思ったことだったんじゃないでしょうかね。過言じゃない気 がするよ。翌日ではギターもちょっとヘロヘロになってたけど、声は最後まで伸びてたし。武道館と同じぐらい忘れられない日にはなりましたね。
今回見れなかった人も沢山いると思うので、また全国に届けてほしいですよ彼らの音楽を。シロップは出来ないにしても、五十嵐は絶対に音楽業界に必要だし、今回の公演も映像化してほしいなぁ~。
また見れる日を楽しみに待ってようと思います。
音楽からは離れられない人だと思うんで、またやってくれる気がするけどね。なんかそんな風に希望的観測もまんざらじゃないんじゃないだろうかと思えた夜でした。