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レビュー

「アーティスト」

『アーティスト』予告編
無声映画なんですけどもね完全な無声映画ではなくて、所々で音が入ってきたりしますね。
この映画をきちんと評価することは出来ないんですけど、それは現代映画と比べても仕方がないっていうわけで。
たくさんの無声映画を見比べた中でこの映画の持っているものが見えてくると思うんですけど、でも完全なる無声映画でもないしなぁ。


ただ観終えたあとは気持ちいいし、無声映画だからこその大袈裟な演技とか、そんな入り組んでない内容だったりで、古典を全く知らない人らにもきっと昔はこんな風に映画を楽しんでいたのだろうなんて思えちゃうぐらいに情熱的で懐古的な美しい娯楽作品だとは思います。
しかしですねぇ、思うんですけど、無声映画の魅力が伝わる作りですけどそれってその時代をなぞっているだけに思える。


途 中で色や音をほんの少々入れていることで、あくまでもこれは現代が作り上げた無声映画と思い知らせてくれるんですけど、でも作りの大部分は王道だからその 結果、古典のオマージュとしても新しい無声映画としても中途半端になってしまっているんじゃないかと。なんかねぇ誤魔化されてるように思えるんですよ ねぇ~細かいことを忘れて楽しむ映画なのかな、いやこれはどうしても気になる。手放しで褒められるもんじゃないと思う。
当ブログでの映画紹介は好きだなぁと僕の独断と偏見に満ち溢れているものしか紹介はしないつもりですが、この映画は色々と考えさせられたし、一般的には気持ちのいい映画だと思うので紹介しておきます。


あ、 今作に限らず"無声映画は"なんでしょうけども、全てに字幕がつくわけではないです。ある程度はきっと役者さんは今こう言ったのだろうなぁと想像して見て みないといけません。そこが一番楽しいところです。ただそれ故に分からないとこもあるけど、今作を誰かと一緒に観ると「あの時の台詞はきっとこうだよね」 みたいな話にも自然となっていく。映画というものの楽しみ方が今よりも豊富だったのかもしれませんね当時は。色も音も台詞ですら想像できたのですから。想 像することがアートの第一歩だと思うんで、そういった意味では観る人ひとりひとりもアーティストなのかもしれません。


「ダークシャドウ」

映画『ダーク・シャドウ』予告編

あ のー最近のティム・バートン監督の映画ってそんなに好きな作品ってなくてですね、なんか大味なんでね。僕みたいな神経質なもんはちょっと気になる部分が多 くなってきちゃうとそれだけでしかめっ面になってしまうんでね。あ、でもスリーピー・ホロウとか好きですよ。この人の映画が出す、不思議だったり不穏だっ たり、そんな雰囲気の見せ方、世界観は物凄く好きですけどね。
なんかこの作品は無理なく観れたんですよねぇ~突っ込みどころもそりゃありますけど 大して気にならなかった。なんか箱庭の話みたいで、主人公もそれと対する敵役もね、人智を超えた力を持ち合わせているのにも関わらず、世界も狙えるのに狭 い田舎町みたいなとこで会社経営してまあまあ満足してるっていうね。いや悪辣ながらも長い歴史の中で成功を繰り返してはいるんだけど、なんか基本的に力使 いきれてない。才能活かしきれてないっていうね。それは化物でも人間社会で生きていくためにっていう、なんかちょっとそこら辺に哀愁すら感じましたよね。
話は分かりやすいし、大人向けではあるんでしょうPG指定もあるし。だから多少エロティックですね。


な んでこの映画が気に入ってんだろうと考えているんですけど特別な理由ってなくて、ただ単純に僕はダークファンタジーが好きなんでしょうね。毒気の孕んでい るファンタジーならいいんだけど、ただの夢遊病みたいなファンタジー、どこ歩いていくんだよみたいな感じだと髪の毛逆立ってくるっていう。毒が入っている と夢物語だけで終わらない、その物語の中に"生"を感じられるからなんですね。それを感じると現実と繋がるんですよね。それが無いとただの夢と一緒で観終 えたあとにやってくる現実とのギャップが嫌になる。だから多少なりとも現実を実感させてくれる、映画終わってもちゃんと現実に帰してくれるものが好きです ね。この映画は所々、そういう現実的な部分が入っているんで気に入ったんだと思います。


しかし大味です。脚本は他の人が書いていてもやっぱり大味です。でも爽快感があります。それとゴシックホラーな映画ではないです。笑えるホラーテイストの映画です。細かいことが気になる人はお気をつけて。